- 2026年9月20日
病院勤務の薬剤師の年収は、病院の開設者によって差があります。ここでは、厚生労働省の「第25回医療経済実態調査」を使い、国立、公立、公的、医療法人、その他の一般病院に勤務する常勤薬剤師の平均年収を比較します。
同調査の平均年収は、年間の給料と賞与を合計した金額です。給料には、扶養手当、時間外勤務手当、役付手当、通勤手当など、労働の対価として支給されたものが含まれます。
開設者別の平均年収を比べる
2024年度の一般病院に勤務する常勤薬剤師の平均年収を、一つの表にまとめました。
| 病院の開設者区分 | 薬剤師の平均年収 | 含まれる病院・法人の例 |
|---|---|---|
| 国立 | 6,028,116円 | 国立大学法人、国立病院機構、JCHOなど |
| 公立 | 6,266,808円 | 都道府県立、市町村立、地方独立行政法人立病院 |
| 公的 | 6,039,181円 | 日赤、済生会、厚生連など |
| 医療法人 | 5,395,961円 | 医療法人が運営する病院 |
| その他 | 5,504,103円 | 学校法人、社会福祉法人、公益法人、会社など |
| 一般病院全体 | 5,810,859円 | 開設者区分を合わせた全体 |
平均年収が最も高いのは公立病院の626万6,808円で、次いで公的病院の603万9,181円、国立病院の602万8,116円です。医療法人は539万5,961円で、公立病院との差は年約87万円です。
ただし、この金額は年齢や勤続年数をそろえた比較ではありません。各区分に所属する常勤薬剤師全体の平均であり、地域、経験年数、役職、当直回数などの違いが含まれます。
大学病院・日赤・済生会・徳洲会はどこに含まれるか
厚生労働省の調査では、個別の病院名や病院グループ別ではなく、開設者によって分類されています。
- 国立:国、国立病院機構、国立大学法人、労働者健康安全機構、国立高度専門医療研究センター、JCHO
- 公立:都道府県立、市町村立、地方独立行政法人立病院
- 公的:日本赤十字社、済生会、北海道社会事業協会、厚生連、国民健康保険団体連合会
- 医療法人:医療法人が運営する病院。医療法人徳洲会が運営する病院など
- その他:公益法人、学校法人、社会福祉法人、医療生協、会社、社会医療法人など
国立大学病院は「国立」に含まれますが、国立病院機構やJCHOなども同じ区分です。私立大学病院は学校法人が運営する場合、「その他」に含まれます。そのため、この統計だけで国立大学病院と私立大学病院の年収を個別に比較することはできません。
平均年収と求人票を一緒に確認する
病院薬剤師の給与を比較するときは、次の項目も確認してください。
- 基本給と毎月固定で支給される手当
- 固定残業代の有無と対象時間
- 賞与の月数と算定対象
- 当直、夜勤、休日勤務、待機の回数と手当
- 経験年数の加算
- 住宅手当、通勤手当、職員寮
- 雇用形態、正職員登用、退職金
公的統計では病院区分ごとの給与傾向を確認し、求人票では自分が採用された場合の条件を確認します。応募時には、経験年数を反映した基本給、毎月の固定手当、当直回数、初年度の賞与を確認しましょう。
病院薬剤師として収入を補う方法を考えるときは、勤務先の副業規定と日雇派遣の例外要件を確認したうえで、病院薬剤師が単発派遣を始める方法も参考にしてください。