2つの病院を比べながら転職を考える看護師のイラスト

病院から病院へ転職する看護師が確認したいこと|給料・地元・モチベーション・キャリア

看護師として働き続けるなかで、「今の病院を離れた方がよいのだろうか」と考える時期はあります。給料を上げたい、仕事へのモチベーションを保ちにくくなった、地元へ戻りたい、経験を広げてキャリアアップしたい。転職を考える理由は一つとは限りません。

同じ「病院勤務」でも、基本給、夜勤回数、配属、教育体制、通勤時間は職場によって異なります。転職後の暮らしまで考えるなら、病院名や求人票の月給だけで決めず、自分が変えたいことを具体的な条件に直して比較することが大切です。

転職理由を一つにまとめすぎない

まず、「なぜ転職したいのか」を書き出します。今の職場で困っていることと、次の職場で実現したいことを分けると、求人を選ぶ基準が見えやすくなります。

転職を考える理由求人・面接で確かめたいこと
給料を上げたい基本給、夜勤手当、賞与の算定、昇給、退職金、想定夜勤回数
モチベーションを保ちにくい配属、業務量、教育、評価方法、相談体制、異動の考え方
地元へ戻りたい通勤、住宅費、家族の支援、地域の求人状況、生活費
キャリアアップしたい経験できる業務、研修、院内ラダー、資格取得支援、希望部署への配属

優先順位は「必ず満たしたい条件」「できれば満たしたい条件」「妥協できる条件」の3段階にすると整理しやすくなります。すべてを同時に良くしようとすると、比較の軸がぶれやすくなります。

キャリアアップは病院名より経験できる業務で確認する

キャリアアップを目的にするなら、「有名な病院だから」だけで決めず、入職後にどの経験を積めるかを確認します。

  • 希望する診療科・病棟への配属可能性
  • 配属後の教育担当者と研修計画
  • 院内ラダーや評価の仕組み
  • 認定看護師・専門看護師などを目指す場合の支援
  • 院外研修、学会参加、資格取得に対する費用や勤務上の配慮
  • ローテーションや院内異動の時期

日本看護協会は、生涯学習支援として看護実践能力の習熟段階やキャリアデザインシートを示しています。次の職場で身につけたい能力を言葉にすると、面接でも具体的な質問ができます。

正社員の病院転職で確認しやすい看護師向けサイト

病院の常勤・正社員求人を探すときは、一つのサイトだけで決めず、希望地域の求人数、求人票で確認できる項目、相談方法を比べます。以下は、常勤または正社員の病院求人を扱っていることを公式サイトで確認できるサービスです。

サイト病院間の転職で確認しやすい点
レバウェル看護常勤、夜勤の有無、病院の種類、配属先などから探せます。求人検索に加えてアドバイザーへの相談もできます。
看護roo!転職一般病院・大学病院などの施設形態、病棟・外来・手術室などの担当業務、勤務条件を指定して探せます。自分での検索と転職相談の両方に対応しています。
ナース専科 転職常勤の病院求人を、交替制、休日、昇給、退職金、教育体制などの条件とあわせて確認できます。キャリアパートナーへの相談にも対応しています。
マイナビ看護師正社員、二交替・三交替などの雇用形態や勤務形態から求人を探せます。転職支援への申し込みもできます。
ナースではたらこ常勤の日勤のみ・夜勤ありを含む病院求人を扱う転職エージェントです。求人紹介や選考について相談できます。
eナースセンター都道府県ナースセンターが運営する無料職業紹介です。勤務地や勤務条件から求人を探し、公的な窓口へ相談できます。

登録先を増やしすぎる必要はありません。まず求人を自分で見たいのか、条件整理や病院との調整も相談したいのかを決め、1〜2サービスで同じ条件を検索すると比較しやすくなります。求人件数、対応地域、掲載内容は変わるため、応募時には各求人の最新情報と労働条件通知書を確認してください。

配属希望と異動の範囲を確認する

「希望部署を伝えた」ことと「その部署に配属されることが決まった」ことは同じではありません。希望がどの程度考慮されるのか、入職時の配属はいつ決まるのか、将来の異動範囲はどこまでかを確認します。

2024年4月から、求人時に明示する労働条件として、業務内容と就業場所の「変更の範囲」などが追加されました。求人票や労働条件通知書では、雇入れ直後の部署だけでなく、将来担当する可能性のある業務や勤務地も確認してください。

退職を申し出る前に次の条件を書面で確認する

転職先が決まりそうでも、口頭の説明だけで退職を急がないことが大切です。労働条件通知書などで、次の項目を確認します。

  • 雇用形態と契約期間
  • 就業場所、業務内容、その変更範囲
  • 始業・終業時刻、休憩、休日
  • 給与の内訳、締日、支払日
  • 夜勤回数や時間外勤務の考え方
  • 試用期間中の条件
  • 入職日と配属予定

今の病院では、就業規則の退職手続き、有給休暇、賞与や退職金の算定条件も確認します。退職日と入職日の間が空く場合は、健康保険、年金、住民税の手続きも必要になります。

病院見学・面接で確認するチェックリスト

病院見学では、建物のきれいさだけでなく、実際の勤務を想像できる情報を集めます。質問しにくいことも、働き続けるうえで重要な条件です。

  • 配属予定部署の看護体制と主な業務
  • 中途採用者の研修と独り立ちまでの流れ
  • 夜勤開始の時期、回数、体制
  • 残業の把握方法と申請手続き
  • 希望休、有給休暇、勤務表の決まり方
  • 院内異動、育児・介護との両立支援
  • 給与例に含まれる手当と想定条件

見学や面接の直後に、「良かった点」「気になった点」「確認できなかった点」を記録します。複数の病院を同じ項目で比べると、その場の印象だけで決めにくくなります。

病院間の転職は、変えたいことを条件に直す

病院から病院への転職は、これまでの経験を生かしながら働き方を調整できる選択肢です。給料、モチベーション、地元への帰郷、キャリアアップのどれがきっかけでも、まずは「次の職場で何が変わればよいか」を具体的にしましょう。

求人票、労働条件通知書、病院見学、面接で一つずつ確かめ、年間の収入と生活時間、身につけたい経験を並べて考えると、自分に合う転職先を選びやすくなります。

出典

この記事は私が書いたよ!

たっち | 医療者・会社員

たっち | 医療者・会社員

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